富士山の山開き、「開山祭」は富士山本宮浅間大社本宮で毎年7月1日に行われます。
この日に村山修験の「護摩焚き」も行われます。

一般的な人々でも登山が可能な富士山ですが、やはり日本最高峰のお山ですから、季節外れの登山は命に危険が及びます。
山頂にはもちろん「万年雪」があり、真夏でも山頂は「冬」です。山開き直前に登山をすると、
8合目辺りからは「アイゼン」を装着せねば登ることはできません。また、軽装で登ることが一般的なゆえ、
宿泊の配慮をなさないままの登山は命に危険をともないます。商業山小屋が準備を整え終わるのは山開きからですから、
これ以前の登山では宿泊施設がないと考えなければなりません。

富士山の宿泊施設である「山小屋」は各登山道から登って行けば数多く整備されています。
健康な人であれば、シーズンは、宿泊なしの「日帰り登山」も可能です。富士登山はワンダーホーゲルの意味合いは薄く、
登りやすい山です。ですから、夜間の富士登山も可能です。

富士山の山小屋の利用目的の多くは「ご来光」を拝むための施設であると考えて差支えないでしょう。
つまり、通常の宿泊施設の様に「一晩眠る」と言う利用者は少なく、通常、夜明け前には起床し、登山を再開します。
ですから、山小屋の宿泊者が他の入山者と朝、洗面所で合って、歯を磨きながら「お早うございます。」と言う光景はほぼありません。
富士山の山小屋では、起床は山小屋のご亭主が手伝ってくださいます。各山小屋では、その小屋を出発して山頂に着くまでの標準的な所要時間を知っていますので、日の出から逆算して宿泊者を起床させます。
リゾート気分で宿泊されているなら、その時の声掛けで起きる必要はありません。私は、7度登っていますが、ご来光を山頂で拝んだのは1回だけです。

山小屋でのあらゆる費用(価格)は標高が高くなるに従い高くなります。

お金

理由は簡単で、そこにそれがあることを考えれば納得できます。水は無論、あらゆる物資は麓から運んでこなければならないからです。
いくら登りやすい山とはいえ登山で持ってくる物資には大きな制約があります。
つまり、値段の殆どは運賃なのです。また、休む小屋が標高の高いところにあれば、起床後の登山道中が短いわけですから、
最大の目的である「ご来光拝み」の利便性を考えると、やはり高度の高い山小屋の方が有利です。
そのことも価格に含まれます。
登山道を使ってしか運べない場所への物資の輸送は人力です。「強力(ごうりき)」と言います。
「剛力」とも書きます。「歩荷(ぼっか)」のことです。

富士山本宮浅間大社の「本宮」は富士山南方の富士宮市にあり、富士山山頂は 富士山本宮浅間大社の「奥宮」となります。

富士浅間公園
ですから、山頂が近づくと鳥居があるのです。
「浅間神社」は日本のいたるところにあります。いくつかご存じの方もいらっしゃることでしょう。
それは、富士山自体が御神体であり、富士山信仰としての社宮が浅間神社なのです。その総本山が 富士山本宮浅間大社です。
ところで、所有者ははっきりしました。ですから、所有者の登記上に地名もはっきりしています。所有者は富士宮市の本宮ですが、「山頂」の住所はどうなっているのか御存じですか?

日本地図を広げて県境を意味する境界線をたどってみると、山頂で切れているのが認められるはずです。
そうです。富士山頂は日本のどの都道府県にも属していないのです。強いて住所を言えば、「日本国富士山頂」です。
富士山を御神体とする信仰では、この神の名を「このはなのさくやひめのみこと」と言います。
別称は「あさまやまのおおかみ」です。作者不詳ではありますが、
現存する時空をテーマとした最古の空想科学小説とされている「竹取物語」の主人公「かぐや姫」がこの神にあたると考えられています。
富士山信仰は見つかっている遺跡群を根拠として推察されています。少なくとも縄文時代には既に富士山信仰は興って(おこって)いたようです。
日本への仏教伝来よりはるかに古くからの信仰であたことから、「神道」としての富士山が目立つのですが、
「村山修験」の中心地として、富士山興法寺(ふじさんこうぼうじ)があります。そのようなことから、富士山は、仏教、神道の習合としてのシンボリックな存在です。

仏教での行として、富士登山が行われ、この行為が「村山修験」の本質です。
前述した、「神仏分離令」により、「村山修験」は急速にすたれましたが、
富士山本宮浅間大社の本宮である富士宮市の村山浅間神社では、「村山修験」のグッズを焼く「護摩炊き」は現在でも行われています。

富士山は、昭和11年に「富士箱根伊豆国立公園」となっておりますが、
信仰の対象としては、世界が目するところであり、「富士山-信仰の対象と芸術の源泉」として世界遺産に指定されています。
また、日本の霊峰として、日本三名山や、全国の名山としての日本百名山、さらに、日本の地質百選に名が載せられています。
日本三大霊山としては富士山、白山そして最近噴火した御嶽山もしくは立山とされています。

現在の技術でモンブラン最高峰標高は正確に測定されていますが、その高度は4,792mでしたから、
氷面の高度は+40mの4,832mとなってしまいます。
つまり、公称「4810.9m」は、小数点以下まで示されていますが、氷面、岩盤面のどちらでもないないことになります。

モンブラン最高峰の高さはその時々の解釈で違っていて「4、807m」とされていた時期も長くありました。
フランスの歴史では、ナポレオン・ボナパルトが圧倒的権力地位にあった時期がありましたが、
それでも現在に至ってモンブラン最高峰点の領有権は確定していません。都市国家をルーツとするヨーロッパならではの問題です。
日本では、「富士山」。この山頂標高ははっきりしていて「3,776m」です。その地点は「剣ヶ峰」と呼ばれています。

富士山頂
数年前まで、気象庁の測候所があり、山頂にはレーダードームなどの機器や建造物がありました。
そこの天辺(てっぺん)はさらに高いかったのは言うまでもありませんが、人工物ですから標高に変更がなかったことは無論です。
このレーダードームは山頂にあり、しかも国内で最高高度でしたから、日本全周を見渡せることができたのです。
富士山が死角とならない地域からでは、この気象レーダードームを肉眼で見ることができました。

ところで、富士山は日本の山ですから領有権争い起こらなかったと考えるところですが、実は違います。
言葉として領有権ではなく、所有権としての争いがありました。長く係争され2004年に最高裁で決着がついています。
所有者は、「富士山本宮浅間大社(ふじさんほんぐうせんげんたいしゃ) 」です。
通称「浅間神社(あさまじんじゃ)、浅間さん」とも呼ばれている大社で、富士山としての所有地は標高3,360m以上のすべてです。
つまり、私たちが行う富士山登山は、すなわち、 富士山本宮浅間大社境内参拝となるので、宗教行為なのです。

2004年の最高裁による所有権確定は、実は、日本政府が蒸し返したことから起こった係争です。
本来、安永8年(1779年)に既に決着していたのですが、慶応4年(1868年)に幕府が発布した「神仏分離令」から始まって、富士山本宮浅間大社と時の政権との間で係争されていたのです。
古くから係争されましたが大きな係争は、「元禄の係争(争論)」と「安永の係争」がありました。現代風でいえば、「宗教団体認可に関すること」と「財産権」で、前者は寺社奉行が、後者を勘定奉行が調停しました。

私の愛用する万年筆のペン先に「#3776」と刻まれています。40歳の誕生日のプレゼントとして、
妻から送られた万年筆です。「プラチナ万年筆モデル#3776シリーズ」の一つです。
頂きた物についての価格価値を語るのは不義理ですが、当時の我らの生活レベルとしては、「必要ではない実用品」だから「贅沢な持ち物」でした。実際最高級モデルと言うわけではありません。
モンブラン万年筆
この万年筆に採用されているペン先の刻印「3776」と言う数字は、もう既に知っておられる方、
お気づきの方もいらっしゃるでしょう。富士山の最高峰標高3、776mにちなんでいます。
国内最高峰「富士山」の標高をネームに使用することは、まさに「最高峰」を狙った意図を汲むものです。
これは、万年筆モンブランにも、ヨーロッパの最高峰「標高4、810mモンブラン山」の「4810」を刻んでいるのと同様です。
モンブランはスイスの装飾品企業体「リュモン・グループ」の筆記用具ブランドです。

実は、ここで、モンブランを「ヨーロッパ最高峰」と申しましたが、誤りです。
ヨーロッパ最高峰はロシアの「エルブルス山」で標高は5,642mです。
「富士山」のお話の前に「モンブラン」について少し述べたいと思います。
モンブランブランドがなぜ、「5642」を使用せず「4810」としたか。ここは興味のあるところです。
企業意図を汲むとヨーロッパ最高峰である「5642」を使用せず、2番目の「4810」であったことは不自然です。
そこに意味があるに違いありません。
想像するに、つまり、当時の「ヨーロッパ」と言う考えに「ロシア」が含まれていなかった証拠ではあるまか。そう強く示唆されます。
なぜなら、モンブランはスイス領ではないことから、「何かの範囲、カテゴリー内で最高」の数字を示したはずです。それが敢えてモンブランの標高だったのです。
さて、モンブラン最高峰点はどこの国の領土でしょうか。実は、決着がないのです。
領有権を主張しているのはイタリアとフランスです。スイスは無関係です。しかも、モンブランと言う地名はドイツ語です。
この筆記用具一つを見ても、ヨーロッパの成り立ち、歴史、都市国家など私たち日本人には考えにくい思想があることを知ることができます。

モンブラン

モンブランの標高は現在「4、810.9m」とされています。しかし、実は、氷ではない岩盤の最高標高は、現在の氷の部分の最高峰の下40mにあることがわかっていて、その高さは「4,792m」です。